2013年11月8日金曜日

アフリカ人差別丸出し韓国たばこ驚きの広告

侮辱的 悪気はなかった、という韓国たばこ
最大手KT&Gの本社 Lee Jae-Won-Reuters


 韓国で驚きの広告キャンペーンが物議を醸している。広告主は年間20億ドル以上の売上高を誇る韓国たばこ最大手のKT&G(旧韓国たばこ人参公社)。新銘柄「This Africa(ディス・アフリカ)」の広告で、アフリカ人をチンパンジーに見立てた絵を用いたのだ。服を着たチンパンジーに、キャッチコピーは「アフリカが来る!」。
 アフリカを前面に押し出したのは、この新商品にアフリカ産のタバコの葉を用いているから。パッケージにはタバコの葉をあぶるサルが描かれ、この銘柄は韓国全土のコンビニに置かれている。「KT&Gの絵柄は侮辱的で、気分を害さずにはいられない」と、たばこ規制団体「アフリカ・タバコ規制同盟(ATCA)」は広告中止を求めた。「アフリカをこけにしながら、死をもたらし得る商品を売り込むとは言語道断だ」
 ATCAに言わせれば、KT&Gがアフリカのイメージを悪用するのは、文化的な鈍感さの表れだ。「もっと悪く言えばアフリカが何十年も直面してきた迫害と搾取の新たな形を意味する。韓国国民に死を売るような商品に、アフリカの名を使われたくはない」
 国際機関で働く韓国人高官は、匿名を条件に英字紙コリア・タイムズにこう語った。「奴隷貿易時代のアフリカ大陸の歴史について基本的知識があれば、ヨーロッパの植民地主義者がどのように差別を正当化していたかを知っているはずだ」。「アフリカの人々をサル並みの知性と能力しかない人間以下の存在と見なしていたのだ。韓国人は自国の歴史や文化が他国から少しでも軽視されるとすぐに憤るのに、アフリカ人は憤らないと思うのは身勝手な話だ」

 


根深い黒人への差別感情

こうした抗議を受け、KT&Gは広告を10月いっぱいで中止すると発表。事態を「遺憾」だとし、「人種差別的だという懸念を払拭したい」と釈明した。「私たちは誰かを傷つけるつもりはなかった。サルを選んだのはアフリカ人を思わせる楽しい動物だから。この商品はアフリカの伝統的なロースト製法で乾燥させたタバコの葉を含むので、アフリカの自然を象徴するイメージを採用しようとしただけ」
 広報担当者によると、広告のデザイン過程にはイギリスのグラフィックデザイナーも参加していたという。しかし「誰も人種差別的だとは考えなかったため、批判は予想外だった」という。今のところ、箱の絵柄を変更する予定はない。

とはいえ、韓国在住のアフリカ人もこの広告には悪意を感じている。韓国人の夫とソウルで暮らすザンビア出身のミリアム・シマシクは、「不快そのものだ」と憤る。「私たちアフリカ人は『純血』の韓国人の中で今も少数派のまま。人種差別に対する法律も十分に整備されていない」
 韓国のネットでも非難の声が上がっている。「要するに企業は、たばこを作るアフリカ人をたばこを作るサルに変えた......人種差別ではないか」といった書き込みなどだ。
 韓国社会では以前から外国人、特に黒人に対する差別が問題視されている。6月には、プロ野球選手の金泰均が韓国でプレーする黒人ピッチャーについて侮辱的な発言をして物議を醸した。金はこの黒人選手は対戦相手として手ごわい、なぜなら「顔が黒過ぎて白い歯とボールの見分けがつきにくいから」とネット番組で語った(非難されて後に謝罪)。
 近年、韓国には移民労働者をはじめさまざまな国の人が流入している。もはや単一民族の国だという幻想は捨て、人種問題にもっと敏感になるべきだろう。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2013/11/post-3096_1.php

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